AI を仕事の流れに組み込んだ一年
2026年5月18日 · 約12分で読める
2025年の夏、私は AI が本当に自分の役に立てるのか、真剣に試してみることにした——たまに使うチャットボットとしてではなく、日常の仕事の流れに深く組み込む形で。一年経った今、それは私がこれまでにした最良の投資の一つになっている。
私のワークフロー B.I.(Before Intelligence)
その前の私のワークフローはこうだった:
- ブランドコピー → 自分で考えて、何度も直し、人に見せて、また直す
- コード → ドキュメントを読み、Stack Overflow を調べ、試して失敗し、また試す
- 翻訳 → 日本語と中国語を行き来し、難しい語に出会うと止まる
- リサーチ → 大量の記事を読み、手でノートを取る
これらのステップのどれも「間違って」はいなかった。ただ、すべてに一つの問題が共通していた:前段のコストは膨大なのに、リターンは最後の20%に集中している。時間の80%はゼロから始めることに費やされ、磨きと仕上げに使えたのはわずか20%だった。
AI が本当に変えたもの
AI は私の仕事を代替しなかった。代替したのは仕事の第一稿だ。
ブランドコピーを書くとき、私はもう白いページを見つめて固まることはない。まず核心のアイデアとキーワードを AI に渡し、方向の異なる3〜5案の初稿を出させる。その初稿はたいてい平凡だ——言葉遣いが固すぎて、個性がなく、「AI 臭」がある。しかし「平凡な初稿」は「初稿なし」より一万倍いい。私の仕事は「ゼロから始める」から「70%から始める」に変わり、あとは残りの30%を100%まで磨けばいい。
コードを書くとき、AI は私の翻訳者だ。こういうアイデアがある——「このディレクトリの Markdown ファイルを全部読んで、frontmatter の日付とタイトルを取り出し、日付順に並べ替えて、HTML のリストを生成してほしい」。それを自然言語で記述すれば、AI がコードに翻訳してくれる。すべての API の正確な構文を覚えている必要はない。「何が可能か」さえ知っていれば、あとは AI に実装させればいい。
日本語を書くとき、AI は私の第一読者だ。日本語で一段落書いて、文法とトーンをチェックさせる。日本語に対する私の理解を代替してくれるわけではないが、私が見落とす細かい部分を拾い上げてくれる。
AI にできないこと
この一年で、AI の境界線についてはっきり見えてきたことがある:
- AI にテイストはない。基準に合うコピーは生成できるが、何が「良い」のか、何が人の心を動かすのかは分からない。テイストの判断は依然として人間の仕事だ。
- AI に記憶はない。会話は毎回ゼロから始まる。三ヶ月前にあなたが何を書いたかも、あなたの文体がどう変わったかも知らない。コンテキストは自分で管理するしかない。
- AI は「分からない」と言わない。確信できない問いに対して、不確実さを認める代わりに、もっともらしい答えを出す。ここが危険だ。
- AI は結果に責任を持たない。AI が生成したコピーに問題が起きたら、責任はそれを使った人間の側にある。AI は永遠に道具であり、身代わりにはなってくれない。
私の AI スタック
一年の試行錯誤を経て、日常の AI ツール群は次の形に落ち着いた:
- Claude — 長文の執筆と深い分析の主力。中国語の理解は GPT より上。
- DeepSeek — コード生成の第一候補。速く、正確で、安い。
- ローカルモデル — 機密性の高い内容やオフラインの場面用。遅いが、データは端末の外に出ない。
- API アグリゲーション — 複数のモデルを同じインターフェースに束ね、タスク種別で自動振り分け。
一年後の結論
AI は私を速くはしなかった。その代わり疲れにくくした。前段の投入が大きくてリターンの限られるステップ——初稿、翻訳、整形、ドキュメント調べ——は今では AI が処理する。私が手元に残すのは、最終判断、文体の研磨、クリエイティブの方向づけ。仕事の核はそこにある。
あなたも AI を仕事の流れに組み込もうと考えているなら、提案はこうだ:自分が一番嫌いなステップから始めろ。仕事の中で最も心を削る一段を見つけて、AI が初稿を任せられるか試してみること。一発で完璧を目指す必要はない。まず「空白」を「何かあり」に変えさせて、それから自分が引き継げばいい。
あなたの AI ワークフローはどんな形ですか?ぜひ ryu@scolv.com へ。